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帯状疱疹後神経痛のための新しい薬

帯状疱疹後神経痛は、帯状疱疹の後遺症です。

帯状疱疹にかかると、3週間くらいで皮膚にできていた水泡がかさぶたになって、少し色素沈着が残るくらいで治るのがほとんどですが、中には、後遺症の神経痛が残る場合があります。

特に高齢の方や、皮疹が重症だった方は、皮膚がきれいになっても痛みが残る傾向にあります。

いったん神経痛が残ってしまうと、ペインクリニックでの治療が必要となったり、ペインクリニックで一所懸命治療してもなかなか痛みが治まらないということもあります。

そのため、新しい治療薬の開発が盛んに行われています。

4-5年ほど前にプレガバリン(リリカ)が帯状疱疹後神経痛に使えるようになったときには、帯状疱疹後神経痛の方の痛みを和らげることができるようになったと、とても感動したものです。

そして今、そのプレガバリンの類似薬の治験が行われています。治験が順調に進み、早く多くの患者さんに使えるようになるといいなぁと期待してるところです。

 

天候の変化と片頭痛

今日は片頭痛の初診の患者さんが4人も見えました。

梅雨時に片頭痛の患者さんは多くなりますが、初診で同じ日に4人もみえるのは珍しいことです。

低気圧の接近による気圧の変化、急に暑くなった、急に湿度が上がった、などの気候の変化で、片頭痛が誘発されることがあります。

こういった環境因子といわれる外的な要因は、避けることができないので、片頭痛が起こりやすい天気のときは、早めの対応ができるように心がけるといいですね。

わき汗(原発性腋窩多汗症)

わき汗に悩んでいる方は意外と多いようです。

腋窩多汗症は、一年中わきの下に汗をかくのですが、薄着になるこの時期は特に気になりますね。

夏でも上着を着るようにしている、会社に着がえを持っていく、などいろいろ工夫をされています。

わき汗の治療が健康保険でできるようになっています。

ボトックスを注射することで、4-9ヶ月のあいだ、わき汗を止めることができます。

昨年の秋から当院でも治療を始めていて、今の時期は、たくさんの患者さんが治療を希望して来院されます。

診察して、保険適応のある腋窩多汗症かどうかを診断し、治療当日は、麻酔のクリームを塗って約30分待ち、その後治療。治療は約15分ほどで終わります。

数日後から効果が現れます。その効果に治療者側のわたしもびっくりするほどです。

 

 

日本麻酔科学会@神戸

今年の日本麻酔科学会総会は、神戸で開かれました。

今年は8000人の麻酔科医が参加したということでした。

基礎的な研究、臨床研究、症例報告などなど。また各分野の専門家の教育講演、シンポジウムなど最先端のおもしろい話がたくさん聞けました。

わたしは、今回は、超音波装置を用いた神経ブロックのワークショップや、セミナーを中心に勉強してきました。

学会に参加すると、学術雑誌を読んで勉強するのの何倍も効率よく知識を得ることができます。いつもわくわくします。

 

5月29日(金)は休診とさせていただきます。

5月28日(木)~30日(土)に神戸で日本麻酔科学会が開かれます。
河手院長と櫻井医師は、学術会議に出席するため29日金曜は休診とさせていただきます。

なお、28日(木)は通常の休診日ですので、2日連続のお休みとなります。
なお、30日(土)は、普段水曜日に診療を行っている西森医師が診療を担当します。
よろしくご協力お願いいたします。