星状神経節ブロック後の皮膚温の変化

交感神経は血管を閉める働きをしているので、交感神経ブロックすると血管が開きます。

そのため、交感神経の中継地点である星状神経節をブロックすると皮膚温が上昇します。

昨日、左の星状神経節ブロックをした患者さんが、30分の安静時間終了後に
「みてください。こんなに温かくなってます」
と手を出されました。

両手を握ってみると、右手は冷たくて、左手はすごく温かくなっています。
すぐに皮膚温を測ってみました。

右手掌:28.6℃
左手掌:33.5℃

その方は、5℃も差がありました。

星状神経節ブロックで皮膚温に左右差がでるのはあたりまえの反応で、たいてい2℃~3℃は上昇します。
元の皮膚温が低いと差が大きくなるのだと思います。

皮膚温の上昇はたいてい数時間以上続きます。
中には「1週間経っても、まだブロックした側が温かいです」という方もいます。

それから、交感神経は汗を出す働きをしているので、星状神経節ブロック後は汗がとまって、皮膚がサラサラになります。
さきほどの方も、左手は冷たく湿っていて、右手は温かくサラサラでした。